NEXT株式会社
https://nextkk.co.jp/

2012年創業。ITコンサルティング事業を展開するITbookホールディングス株式会社の特定子会社(連結子会社)として、ITインフラストラクチャー※領域に特化したサービスを提供。

ITインフラストラクチャーのプロフェッショナル集団として、先端技術を活用する企業の課題解決を行うとともに、需要が高まるセキュリティ・AI・ビッグデータなどの分野におけるサービス創出に取り組んでいる。

※ITインフラストラクチャー:ITシステムを正常に稼働するための基盤となる、ハードウェアやソフトウェア、ネットワークなどの総体

・東京本社
東京都港区虎ノ門2-3-17 虎ノ門2丁目タワー9F

・静岡オフィス
静岡県静岡市駿河区稲川1-1-3 地建稲川ビル3F

営業統括部 静岡オフィス 鈴木大介(すずき だいすけ)さん

静岡県浜松市出身。2020年10月に開設された静岡オフィスの営業責任者を務める。
NEXT株式会社の地方で最初のオフィスの責任者として、地域に根差した事業展開に邁進している。

生活利便性が高く、交通ネットワークの発達により多様な産業が集積する「静岡市」

▲東海道一の絶景と言われる、薩埵峠(さったとうげ)から臨む富士山(提供:静岡市)
▲東海道一の絶景と言われる、薩埵峠(さったとうげ)から臨む富士山(提供:静岡市)

まずは、静岡市について静岡市役所経済局商工部産業振興課 山本 剛大(やまもと たけひろ)主査にお話を伺いました。


――静岡市について教えてください。

静岡市は、中心市街地に行政機関や商業施設、医療機関などの都市機能が集約する「コンパクトシティ」で、とても暮らしやすい街です。また、東海道新幹線駅や東名・新東名高速道路などの充実した交通ネットワークを有し、多様な産業が集積しています。


――現在、静岡市が抱えている課題について教えてください。

大学進学等に伴う若者の大都市圏への流出が顕著であり、産業の担い手が不足しています。
また、どの産業とも親和性の高いIT分野において、高度なIT技術を有する人材も不足しています。

そういった課題に対して、静岡市ではIT企業を中心とした「若者にとって魅力的な企業」を誘致し、サテライトオフィスの開設を推進しています。魅力的な企業が静岡市にオフィスを持つことで、若年層の人材流出の防止とIT技術者の獲得につながると考えています。


――企業誘致に向けて具体的にどのような取組を行っていますか?

県外企業向けの企業立地ガイドブックの発行や、DMを活用した企業ニーズ調査などを行っています。また、都内に静岡市東京事務所を構えており、首都圏企業への誘致交渉を静岡市東京事務所と産業振興課が連携して実施しています。

財政的な支援としては、「企業立地促進助成制度」や「サテライトオフィス等設置事業補助金」などにより、市外企業の本市への進出を積極的に支援しています。


【その他静岡市にサテライトオフィスを開設した事例記事はコチラ】
myProduct株式会社
株式会社エイ・アイ・エス
株式会社さくらコミュニケーション

静岡市にサテライトオフィスを開設した決め手は、良好な交通アクセスと充実した行政の支援

▲静岡オフィスが入居するビルの外観
▲静岡オフィスが入居するビルの外観

続いて、NEXT株式会社 静岡オフィスの営業責任者である鈴木大介さんにお話を伺いました。


――まずは、サテライトオフィスを開設することになったきっかけを教えてください。

親会社であるITbookホールディングス株式会社が、コロナ禍をきっかけに、本社機能を分散しようと、先に静岡県藤枝市にサテライトオフィスを開設していました。

【ITbookホールディングス株式会社の記事はコチラ】
コロナ禍で業務のあり方を見直し!サテライトオフィス設置で広がった可能性とは

弊社としても、事業の全国展開への第一歩として、ITbookホールディングス株式会社に続く形で静岡県内に新しい拠点を作ることになりました。


――静岡市を選んだ理由は何ですか?

静岡市が静岡県の中央に位置し、各エリアからのアクセスが良いのが一番の決め手でした。
県内からの通勤が容易で、静岡市にオフィスがあることが採用面で非常に大きな強みになると考えたのです。
実際に採用活動を行ってみると、思っていたとおり、静岡市内からだけでなく静岡県全域から人材を集めることができました。

また、静岡市には新幹線駅があり、東京や名古屋など大都市圏からのアクセスも非常に優れています。
出張が必要な場合に、すぐに対応できることも大きなメリットだと考えています。


――その他に静岡市を選んだ理由はありますか?

行政からの支援が手厚かったことです。
弊社は、静岡県の「ICT関連産業立地事業費補助金」と、静岡市の「企業立地促進助成制度」で、オフィス賃料などのサポートを受けています。
県と市の両方からサポートを受けられたことは、サテライトオフィス開設を決断する上で大きな後押しになったと感じています。


――サテライトオフィスの入居先はどのように探しましたか?

社員の通勤の利便性を考慮して、“駅から徒歩圏内”という立地を最優先に考えました。
金融機関からご紹介いただき、静岡駅から徒歩5分ほどのオフィスを見つけることができました。


――サテライトオフィス開設後に感じた静岡市の良さはありますか?

静岡市は気候が穏やかで、とても暮らしやすいエリアだと思います。
性格的にも温和な人が多く、人間関係を築きやすいので、とても仕事がしやすいと感じています。
そういったことも影響してか、採用活動を行うと、県内はもちろんのこと、県外からの応募もあります。
県外応募者のシェアは、隣県の愛知県が多数を占めるものの、東北、関東、関西などからも応募がありました。これまでで最も遠方だと、熊本県から引っ越してきた社員がいるほどです。

サテライトオフィスを開設して30名余りの採用を実現!

▲静岡オフィスの内観。ビル3階にオフィスを構えている。
▲静岡オフィスの内観。ビル3階にオフィスを構えている。

――静岡オフィスの業務内容を教えてください。

静岡オフィス内には、営業部と管理本部があります。
営業部では静岡県内での新規案件の獲得を目指しながら、大都市圏の企業に対してのアプローチも行っています。
管理本部では弊社全体の勤怠管理などを行っています。


――鈴木さんはどのような営業を行っているのでしょうか?

弊社の獲得したい案件の多くが、東京や名古屋などの大都市圏に集中している傾向があります。
しかし、大都市圏の案件であっても、地方の技術者の作業により対応可能なことが多く、静岡県内の企業でも受注できる余地は十分にあります。
私たちは静岡県での雇用の創出やIT技術者の育成、IT技術の普及を目指しているので、このような仕事を積極的に静岡県に引っ張ってくるように営業活動を行っています。


――サテライトオフィスを開設してメリットやデメリットはありましたか?

メリットは非常に感じています。
最大のメリットは、採用がしやすくなったことです。
2020年10月に静岡オフィスを開設したのですが、約1年間で30名ほどの社員を採用することに成功しました。
雇用の拡大という点において、期待以上の成果が出たと感じています。

一方で、デメリットは全く感じていません。
強いてあげるとしたら、オフィスの維持費が掛かるということくらいですかね。


――デメリットを感じていないのはすごいですね!採用活動を行う上で、サテライトオフフィスの存在がどのようなメリットにつながるのでしょうか?

弊社のエンジニアは顧客企業に常駐する業務も多いのですが、できるだけ良い環境で仕事をして欲しいと考えています。
常駐先で何か困ったことがあった時にすぐ立ち寄って相談できる拠点・環境があることは、心理的な安心感につながっているようです。

静岡県内で拠点をさらに増やし、静岡を盛り上げたい!

▲静岡オフィスでの業務風景
▲静岡オフィスでの業務風景

ーー今後、サテライトオフィスをさらに活用してこんなことをしていきたいなど、展望があれば教えてください。

サテライトオフィスを拠点として、エンジニアの採用と育成に力を入れていきたいです。
NEXT株式会社は年齢層が高く、ベテランの社員が多いため、特に若い人の採用を進めていく必要があります。
大学や専門学校の新卒者などの若い人たちの採用をどんどん進めて、その人たちを育成することでエンジニアの人数を増やしていきたいと考えています。


ーーそのほかに、NEXT株式会社としての展望はありますか?

静岡オフィスの最終目標は、社内カンパニーとして独立することです。
地方の一つの拠点という存在ではなく、静岡県の会社として地域に貢献していきたいという気持ちがあります。
そのために、静岡県内での拠点数をさらに増やすことを計画しています。

静岡オフィスには、静岡県に愛着を感じ、活性化させたいと考える社員が集まってくれています。
これから静岡県内での認知度を上げていき、地域に根付いた企業として、社員一丸となって静岡県を盛り上げていきたいです。


ーー最後に、サテライトオフィス開設を検討している企業へのメッセージをお願いします

私個人としては、東京などの大都市圏に本社機能を集中する必要性はなくなってきていると感じています。
サテライトオフィスを開設することは、企業としての在り方を考え直す良いきっかけになるのではないでしょうか。

静岡県は本当に住みやすく、“人の魅力”に溢れた場所です。
実際に仕事をする中でも、人との温かいつながりを実感できます。

また、静岡オフィスにおいて、業務上で不便を感じたことはありません。都心からのアクセスも非常に良好で、ビジネスマーケットとしての強みがあるエリアだと感じています。

サテライトオフィス開設を考えているのであれば、ぜひ積極的にチャレンジしてみてください!


《ライター・小町ヒロキ》