【浜松市・湖西市】ベンチャー気質溢れる出世の街で新たなビジネス拠点を探るツアー

浜松市・湖西市は静岡県西部に位置し、養殖ウナギの産地として全国的に有名な浜名湖があるエリアです。
浜松市は、人口約80万人の政令指定都市で、首都圏と関西圏のほぼ中間に位置し、新幹線を利用して東京・大阪から約1時間半、近接する名古屋市からは約30分でアクセスが可能です。市内に進出するスタートアップ企業を資金面から応援する「ファンドサポート事業」や「ベンチャー企業等お試し進出支援事業費補助金」など、支援制度が充実しています。
湖西市は、浜松市に隣接し、南に太平洋、北には湖西連峰といった豊かな自然がまとまり、自動車や電機関連の企業が多く集積している工業都市です。
数多の起業家を輩出し「やらまいか精神」※が根付く、浜松市・湖西市でサテライトオフィス開設の可能性を探りました。
※ 「やらまいか」は静岡県西部地域の方言で「やってみよう」「やってやろうじゃないか」を意味し、新しいことに果敢にチャレンジする精神を表す。
ベンチャー企業が集まるチャレンジの街「浜松市」でのサテライトオフィス開設のメリットとは

永妻氏:
弊社のようなベンチャー企業は、会社の中核を担う人材の確保が特に重要です。優れた社員を獲得するためには、会社側が従業員に対して働き方の選択肢を幅広く提供する必要があります。サテライトオフィス開設も多様な働き方の一つであり、開設の候補地である浜松市を自分の目で確かめるべく、今回のツアーに参加しました。浜松市は本州の中央に位置し、新幹線が停車するため、首都圏・中部圏・関西圏のどの方面に対してもアクセスがしやすいです。また、予防医療分野での取組が盛んであるため、介護施設を主な顧客に事業展開する弊社と相性が良く、事業拡大の期待が持てるエリアとして注目しています。
浜松市内では「浜松市舞阪サテライトオフィス」、「イトリエ」、「Co-startup Space&Community FUSE」の3か所のワークスペースを見学しました。政令指定都市で立地的に優位な浜松市内のワークスペースとなると、利用料金は高いだろうと予想していたところ、他の政令指定都市の同規模施設と比較しても割安な価格に設定がされていました。特に、浜松市舞阪サテライトオフィスでは、浜松市外企業であれば、月額使用料金の2分の1が入居開始日から最長5年間割引され、割引後の利用料金は月々2~4万円台となります。浜名湖を目の前に仕事ができる環境で、この金額は都内では考えられません。この価格帯でサテライトオフィス勤務という選択肢を従業員に提供でき、さらに人材の採用エリアも広がることから、サテライトオフィスを開設する条件が十分満たされています。この地で検討を進めていきたいと感じました。
また、ベンチャー企業に対する支援制度が充実している点も浜松市の魅力の一つです。内閣府から「スタートアップ・エコシステム拠点都市」として認定され、他の市町に比べ、ベンチャー企業進出のための資金調達支援や技術支援が数多く用意されています。交流会では、浜松市の職員から支援制度に関する紹介があり、中でも「ベンチャー企業等進出支援事業費補助金」を浜松市内でサテライトオフィス開設を検討している企業に勧めたいです。当補助金は、浜松市内でのオフィス開設に要する建物賃借料やワークスペースの利用料に対し、その2分の1(限度額5万円/月)を最大36ヵ月分補助するというものです。
浜松市スタートアップ推進課が運営・管理している「HAMACT!!」というサイトには、他にも様々な支援制度が掲載されているため、興味のある方は確認・問い合わせてみてください。
ベンチャー企業に対する多くの支援制度を知り、交流会で出会った方々のビジネスに対する前向きな姿勢を感じられたことで、浜松市は「やらまいか精神」が地域に根付くチャレンジのしやすいエリアであることが分かりました。企業にとってサテライトオフィス開設もチャレンジの一つであり、浜松市はチャレンジ精神のある企業を積極的に受け入れてくれます。サテライトオフィス開設を検討している企業は浜松市に一度足を運んでください。弊社も「やらまいか精神」にあやかり、チャレンジを続けていきます。
サテライトオフィス開設イメージの解像度を高めた湖西市に進出した企業との出会い

武鑓氏:
ツアーに参加し、出会えた現地の方々との交流は有意義なものとなりました。弊社はイベント事業を地方でさらに拡大するために、サテライトオフィスの開設を検討しています。サテライトオフィス開設前に、地域の方々との交流を通して繋がりが持てたことは、現地に訪ねたからこその収穫です。
特に、湖西市にサテライトオフィスを構える株式会社ヴォンエルフの平松社長との交流は印象的でした。平松社長は、湖西市にサテライトオフィスを2021年5月に開設し、都内との二拠点居住を行っています。都内に本社を置きながら、地方のサテライトオフィスで勤務する社長の話を聞ける機会は滅多にありません。また、平松社長がおっしゃられた「東京都と湖西市を行き来することに仕事上の問題はなく、気分に合わせて働く場所を選べて快適です。」という言葉は、名古屋・静岡・東京を拠点に事業を展開したいと考えている弊社にとって、静岡県内でのサテライトオフィス開設を後押しするものとなりました。また、空き家を利活用したオフィスや、荒廃地を開墾して有機農業を始めるなど、弊社がやりたいことを既に平松社長は行っており、ロールモデルとなる企業と繋がったことは大きな財産です。
また、平松社長は「浜名湖周辺エリアをサスティナビリティの先進地域にしていきたい」という展望があり、これは弊社が愛知県で実施した「コスプレde海ごみゼロ解放区atりんくうビーチ」という海のクリーン活動イベントと呼応します。湖西市が面する浜名湖周辺で「クリーン活動イベント」を企画・開催することにより、環境面での持続的な活動に貢献できそうです。
【株式会社ヴォンエルフの紹介動画はこちら】
湖西市の職員からは、空き店舗等を利活用する場合には、「湖西市空き店舗等利活用出店補助金」が活用できると紹介がありました。これは、店舗等開設に係る対象経費の2分の1(上限100万円)が補助金として受け取れる制度です。実際にサテライトオフィスを開設する際には検討したいと思います。
今回のツアーにより、現地の方や、実際にサテライトオフィスを開設した企業の話を聞くことの重要性を実感しました。通勤や業務遂行に問題はないか、地域連携はしやすいかなど、実際に経験されている方の話は説得力があります。拠点開設を検討している方は、行政職員やコワーキングスペース等の運営者に、現地の企業と繋げてもらったり、地域の交流イベントを紹介いただいたりすることを推奨します。2022年春頃に(株)ヴォンエルフの浜名湖サテライトオフィスがある敷地の一角で、自然農法で育てられた地場産の野菜を使ったカフェをオープンするとのことで、興味があるため湖西市に再訪したいと思います。
サテライトオフィス検討中の企業の方へ

永妻氏:ベンチャー企業はチャレンジの連続です。サテライトオフィス開設も会社をより発展させるためのチャレンジの一つです。そんなチャレンジを現実的のものとする支援制度や風土が浜松市・湖西市にはあります。迷ったらまずは行動、そんな「やらまいか精神」溢れる企業に浜松市・湖西市は最適のエリアです。
武鑓氏:サテライトオフィス開設を検討する際に、場所としての魅力だけに注目するのではなく、地域の方々がどのようなコミュニティーの中で活動しているのか、事前に把握しておく必要があります。そのためには、私が今回経験したように、その土地のキーマンを見つけ、交流を通して情報収集することを推奨します。