【Profile】
「株式会社パムローカルメディア」

住所:静岡県三島市芝本町12-6 MishimaTrustBuilding 307号

日本国内のあらゆる地域におけるマーケットに挑戦する会社。県民が県内のマーケットを動かすことによって地域活性・地域貢献を実現するというビジョンを持ち、沖縄県や鹿児島県でこれまで様々なメディアを展開。2006年に沖縄県民向けのグルメのフリーペーパー事業を開始。2014年10月1日に(株)パムのグループ企業として法人化。
2020年12月三島市にグループ初の静岡拠点を設け、2021年7月に沖縄県、鹿児島県に次ぐ3県目の展開となる静岡県民限定の宿泊予約サービス「温泉ぱらだいす静岡」
を開始した。

株式会社パム

住所:沖縄県那覇市久茂地2-3-10 RBCメディアセンタービル7F

人事執行役員
佐原 輝哉(さはら てるや)さん

静岡県浜松市出身。IT系のベンチャー企業を経て2015年に株式会社パムに入社。株式会社パム株式会社パムローカルメディアなどのグループ全体の人事責任者として従事。
現在は温泉宿予約サイト「温泉ぱらだいす静岡」の事業を通し、地元静岡県の活性化を目指す。

株式会社パムローカルメディア
静岡メディアユニット ユニットマネージャー
荒井 美由紀(あらい みゆき)さん

2016年株式会社パムに入社。域内事業の宿泊部門を担当、2019年に株式会社パムグループにおける域内マーケットメディアを株式会社パムローカルメディアに集約したことにより、(株)パムローカルメディアに参加。沖縄県民向け媒体「ちゅらとく」のユニットマネージャーとして従事し、2020年には温泉宿予約サイト「温泉ぱらだいす静岡」の新規事業の立ち上げメンバーに選出される。現在は三島市に移住し、静岡県での体験や人々との出会いを楽しみながら利用者様にその良さを伝えるべく活躍中。

三島市ってどんなところ?

▲四季折々の景色が楽しめる三嶋大社
▲四季折々の景色が楽しめる三嶋大社

まず、三島市企業立地推進課の山田副主任に三島市について伺いました。

ーー三島市について教えていただけますか?

三島駅を中心に街が広がり、街中を富士山からの湧水が流れるなど自然環境が豊かです。
また、三島駅は新幹線の停車駅であり首都圏とのアクセスが良いことから、新幹線通勤する方の生活の場として人気があります。順天堂大学や日本大学といった私立大学や国の研究所である国立遺伝学研究所も立地し、県東部を代表する文教都市でもあります。

市民の人柄も温厚で、東海道の宿場町として栄え、富士・箱根・伊豆への玄関口として人の往来が盛んであることから、外部から来た人を歓迎する気質が根付いています。


ーー現在、市が抱える課題などはありますか?

教育施設が多く集まっている都市のため学生は多いのですが、働く先が限られていることもあり、就職を機に多くの若者が首都圏に流出してしまうという課題があります。


ーー企業を誘致するために取り組んでいることはありますか?

三島市では「三島市スマートシティ推進協議会」を設立し、スマートシティの推進に向けて事業展開できる企業を歓迎しています。

また、積極的にオフィス誘致に取り組むことで、若者の就職先を増やすことに尽力しています。

オフィス誘致の具体的な取り組みとしては、行政手続きの窓口を一本化したり、不動産や企業のマッチングサービスを担うなどです。
これらの取り組みによって、サテライトオフィス開設にかかる手間や検討時間が短縮でき、事業の早期開始に役立てると考えています。


ーーサテライトオフィスの開設に関する支援制度やサポート体制はどのようなものがありますか?

オフィスを借りる企業に向けた、サテライトオフィス用の補助金制度を用意しています。
具体的には賃借料の1/2(上限10万円)を36か月、加えて、改修費や新規雇用に対し上限100万円を支援いたします。

また、民間の職住一体のコワーキング施設「三島クロケット」では、三島市で事業を始めるためのお試し体験ができます。
充実したオフィス環境を1日単位で使用でき、あわせて同ビル内3Fに住居スペースも用意しています。

まずはそのようなサービスを利用して暮らしや仕事の選択肢を広げ、多彩なライフスタイルを実現していただけたら嬉しいですね。


【三島市の他の記事はこちら(TRIPORT(株))】

新拠点として選んだのは、自然と都会のバランスが取れた三島市

▲「地元の静岡県を離れて15年経ちましたが、自社の事業で静岡県に関われることになり感激しています」と語る佐原さん
▲「地元の静岡県を離れて15年経ちましたが、自社の事業で静岡県に関われることになり感激しています」と語る佐原さん

次に、三島市にサテライトオフィスを設置した、(株)パムの佐原さん・(株)パムローカルメディアの荒井さんにお話を伺います。

ーー早速ですが、サテライトオフィスを設置し、働いてみて思う三島市の良さを教えていただけますか?

荒井さん : 電車や幹線道路などが整っていて、アクセスの利便性が良いです。
静岡県の様々な温泉地へ営業周りをしている私たちの目線からお話しすると、三島に拠点を設けたことによって、1度に効率良く訪問できますね。おかげで営業時間の短縮につながっています。

また、他のエリアにも行きやすいので、休日も静岡県内を旅行しています。先日は静岡市へ「静岡おでん」を食べに行きました。県内の移動も短時間で済み、色々な体験ができるため、別エリアの良さも感じやすい点も三島市の魅力です。

佐原さん : あとは富士山ですよね!雄大な富士山を見ながら毎日過ごせるって、とても贅沢。
富士山を眺めながら仕事して楽しいなぁと、三島オフィスに出張に来るたびに感じています。

▲三島市街地からは雄大な富士山が見える
▲三島市街地からは雄大な富士山が見える

三島市は都会で便利なだけでなく、車で走ればすぐ山・川・海がある自然豊かな環境。
自然と都会のバランスが取れているのは、地方で働く重要なポイントだと思います。

荒井さん : そうですね。三島駅周辺も自然が溢れています。
会社の近くにある小さな川で遊んでいる子どもがいたり、富士山の雪解け水が流れる柿田川(かきたがわ)を散歩している方も多いですし、都会では見れない風景も味わえます。

また、水の美味しさに感動しています!実際に移住するまでは、自分たちの生活に水がどう関わっているかなんて想像もつきませんでした。水がきれいだとご飯も美味しいですね。
他拠点にいる社員やお会いした事業者の方に、三島市のすばらしさをつい話したくなります。


――魅力がたくさんある場所なのですね!サテライトオフィスを設置したきっかけを教えてください。

佐原さん : 魅力的な温泉宿が多くある静岡県で、新しい事業を立ち上げることになったのがきっかけです。
その際に営業活動やWEB会議ができる場所が必要だったため、オフィスを設けることにしました。

現在はサテライトオフィスを拠点に、静岡県民が非日常を味わえるような宿を厳選しご紹介する温泉宿予約サイト「温泉ぱらだいす静岡」の運営をしております。また「温泉ぱらだいす静岡」のHP上では、予約に関するサービスだけではなく、地域の魅力やイベント情報を届けるなど、静岡県内のおでかけに関する情報を発信しています。


ーーなぜ三島市を選んだのでしょうか?

佐原さん : 静岡県の中でも特に温泉が多いのが、熱海や伊豆周辺の東部エリアです。
そのため、静岡県の営業活動は東部エリアから始めようと決めていました。営業活動で施設に訪問する機会もあるので、東部エリアで熱海や伊豆からアクセスしやすい場所を探すことにしました。

交通の便の良さを重視して、候補にあがったのが三島駅周辺でしたね。
グループ会社も含めると東京にも支店がありますので、出張者の移動もしやすいですし。

また、新しく拠点を作る上で、社員の生活を考える必要がありました。
社員が仕事に集中しやすい環境を作るには、衣食住が確保できる場所でないと難しいんですよ。交通の利便性はもちろん、ある程度地域が発展していないと生活がしづらいですから。
また、美味しい飲食店などが多くあるのもいいですね。ついこの前スタッフと行きましたが、非常に美味しかったです。

荒井さん : 緊急事態宣言中などは街中が真っ暗でしたが、宣言が解除されて徐々に明かりが戻ってきました。素敵なお店が多いので、仕事後にスタッフとコミュニケーションを取る機会も増えそうで楽しみですね。


ーーサテライトオフィスをどのように活用していますか?

荒井さん : 弊社限定の県民プランを作るため、メールやWEB会議などで掲載宿と打ち合わせをしています。
あとは、事業者の方に実際に来社していただく機会がありますので、会議室を利用し来客対応をすることもあります。営業活動の拠点として、効率良く利用しています。

さまざまな拠点を立ち上げてきた企業だからこそ知っている!サテライトオフィス探しのポイント

ーーサテライトオフィスは、どのように探しましたか?

佐原さん : オフィス探しをする上で重要なポイントは、入居しやすく退去しやすいことです。
今回は新エリア開設なので、将来的に事業内容や社員人数などどうなるか分からないですし。
入居にあたってコワーキングスペースやオフィスビルのテナントも探したのですが、少人数での利用ということもあり、レンタルオフィス「三島トラストビルディング」に決めました。


ーーオフィスの購入ではなく、レンタルオフィスにした決め手はどのような点でしたか?

佐原さん : まず会議室の環境や空調管理、衛生面など、オフィスとしての機能が整っている点。そしてもう1つは、初期費用を抑えられる点です。
レンタルオフィスの場合、オフィスの購入費用に加えて、内装の整備等の諸所の段取りが不要なんですよね。それによって手間が省略できるとともに、購入によるオフィス設置時の1/10程度の予算で済んだのではないでしょうか。


ーー準備期間はどの程度でしたか?また探す際に大変だったことはありますか?

佐原さん : 物件を探してから設置まで大体1ヶ月半程度で、スピード感を持って準備できました。

沖縄や鹿児島などにも地方拠点を立ち上げて来ましたが、他県エリアに比べると三島市は候補となる物件のバラエティが多くありましたし、比較的手を出しやすい価格帯のものが多かったです。そのため、物件選びに苦労はしなかったです。

「県民びいき」サービスを提供し、地域の人々の心を掴む企業へと成長中

▲サイトを利用して宿泊したお客様から実際にいただいたお礼の手紙。今では荒井さんの個人名で手紙が届くことも
▲サイトを利用して宿泊したお客様から実際にいただいたお礼の手紙。今では荒井さんの個人名で手紙が届くことも

ーー温泉宿予約サイト「温泉ぱらだいす静岡」を開設してからわずか数ヶ月で、1万3千人以上もの会員登録者がいることに驚きました!

荒井さん: 私たちの温泉宿予約サイトでは、無料の会員登録をするだけで県内の宿泊施設を「静岡県民限定」の特別価格でご利用いただけます。このサービスは、対象者を静岡県在住の方に限定しており、地域に特化した事業を展開しています。

▲温泉宿予約サイト「温泉ぱらだいす静岡」
▲温泉宿予約サイト「温泉ぱらだいす静岡」

2021年7月にオープンしたサイトですが、すでにリピートいただいている利用者様もいらっしゃいます。
実際に利用された方から、直筆での手紙やLINEなどでお礼のメッセージをいただくこともあります。利用者様が私たちのサービスを身近に感じてくださり、静岡県の良さをどんどん発見されていることがうれしいです。


ーー手紙までいただいているとは素晴らしいですね!地域の方に選ばれる秘訣はどんな点だと思いますか?

荒井さん : 私たちの「静岡県が好きだ」という気持ちが、利用者様に伝わっているのではないかなと思います。メールマガジンなどを発信する時は、県民の目線に立つように心がけています。

また、静岡に詳しい現地メンバーを採用したことにより、外部の人は知らなかった県民ならではの地域の魅力を教えてもらう機会も生まれました。地域の事業者の方との会話の中でも、メンバーから教えてもらった情報が役立っています。

佐原さん : 弊社の運営する「温泉ぱらだいす静岡」を利用してくださるお客様は、「県民限定・県民びいき」というフレーズに引かれて予約してくれていると思います。県民の方からの期待を感じていますね。

特に弊社の利用者はご年配の方が多いので、孫年代の若い子たちが頑張って地元を盛り上げてくれようとしている姿を見るのが嬉しくて、弊社を選んでくださっているのも理由の一つですかね。

▲三島オフィスで働いている荒井さん
▲三島オフィスで働いている荒井さん

ーー新規立ち上げ事業で何か大変だったことはありますか?

荒井さん : 弊社は静岡県内で知名度が全くない状態からスタートしたことから、事業者の方と契約を結ぶハードルはとても高かったです。

「まずはご挨拶だけでも」とアポなしで訪問したりもしましたし、実際に訪問する時は同じエリアの別施設にも商談を入れ、効率良く回れるような工夫をしましたね。

交通の便が良い三島市にオフィスを設けたので、直接ご挨拶に行きやすかったです。また、県内にオフィスがある話をすると、事業者の方に信用してもらいやすくなり、助かる場面もありました。

サテライトオフィスが広げる、地域企業や住民とのつながり

▲サテライトオフィスを開設したことで地域企業との新たなつながりが生まれている
▲サテライトオフィスを開設したことで地域企業との新たなつながりが生まれている

――サテライトオフィスを開設してみて、どんなメリットがありましたか?

荒井さん : 現地にオフィスを構えることによって、地域在住の方々への説得力が増しました。社員もその地域に住むことにより静岡県を身近に感じ、より静岡が好きになったので熱量も伝えやすくなりましたね。
また、地元の方から情報をいただくこともあって、その情報を基に事業者の方へも企画や提案がしやすい点もメリットです。

地域在住者と、事業者の方をマッチングさせ、地域を盛り上げることが弊社の理念の一つです。私たちが現地にいることにより、実現しやすい環境だと思います。


ーーサテライトオフィスが現地にあることによって、ネットワークが広がっているんですね!

荒井 : そうですね。事業者の方との会話のきっかけになることも多いです。
例えば「三島市の近くにいるのでオフィスに寄ります!」と言っていただいたり、「あの会社さん三島市にも分社があるから訪問してみたら?」と具体的なアドバイスをいただく機会もあります。


ーー逆にデメリットや今後に期待することはありますか?

佐原さん : 社員の平均年齢が30代前半と比較的若めです。
若い社員に生活してもらう観点から気になった点として、クリエイティブな活動ができるイベントや文化的な楽しみがまだそこまでは多くないことです。

若い人向けのイベントが開催されていたりすると、違う業界で活躍している同世代の街の人たちと社員が交流するきっかけにもなりますよね。
好きなことをしながら現地で生活をしているクリエイティブな人たちと触れ合う機会が、社員にとっては大事だなと思っています。
ただ三島市は都心からも出やすく、若い人の移住拠点として可能性のある場所です。魅力的なエリアなので、今後に期待しています。


ーーサテライトオフィスを活用した、今後の展望があれば教えてください。

佐原さん : 地域の方にもっと頼っていただくためにも、地元企業と連携したコラボレーション企画の運営などを積極的に進めたいです。
弊社でしかできないサービスを創造すれば、県民の方にも楽しんでもらえますし、良いサイクルができると思います。

また、サテライトオフィスを活用し、採用にも力を入れたいです。現在は1名の現地採用スタッフがいますが、近い将来にはスタッフ全員を現地採用にしたいですね。

私たちのような地域に特化したレジャー事業は、一人ひとりの想いが非常に重要です。そのため、地元の集客の課題に向き合い、地元の経済のためになる仕事に満足感を得られる人に働いてもらいたい。地域の方に雇用機会を提供しながら、エリアをより盛り上げて行けたらと思っています。


ーーサテライトオフィスを検討している企業へ向けてメッセージをお願いします。

佐原さん:せっかく都心から離れてサテライトオフィスを設けるのであれば、ある程度の田舎感と便利さが必要だと思います。
三島エリアは交通網が発達し、静岡県の上下左右へとアクセスしやすいことも魅力の一つ。少し移動するだけで、自然溢れる風景を眺めながらリフレッシュできます。
市内の繁華街は昭和の雰囲気のような、昔ながらの街並みが残る一角もあるので、味わいがあります。地方の小さな町で働く楽しさを実感しやすいですね。

衣食住で困ることがない環境は、働く社員にとって大切です。
三島市はそんな要望を叶え、満足させてくれる場所だと思います。
サテライトオフィスの設置を検討しているのなら、三島市はおすすめです!

(株)パムローカルメディアがサテライトオフィスを設置した「三島トラストビルディング」はこちら

▲三島トラストビルディングの外観
▲三島トラストビルディングの外観

365日24時間利用可能な、完全個室型レンタルオフィス「三島トラストビルディング」
インターネットや固定電話の設備が整っており、簡単にオフィスが開設できるのが魅力です。また、会議室はもちろん、共同キッチンや受付サービス(来客・電話対応、郵便物の受取など)も無料で利用でき、働きやすい環境が整っています。

▲オフィスの内観
▲オフィスの内観

エントランスではカードキーにて来館者を管理しており、セキュリティー対策もバッチリ。
万が一の時にはセキュリティーサービスの警備員が駆けつけてくれるので、安心してビジネスに集中できます。


運営:有限会社エッグ企画
所在地:〒411-0857 静岡県三島市芝本町12番地6号
電話:055-994-9750
アクセス:三島駅南口より徒歩8分


《ライター:齊藤 綾乃》